古い家がカビ臭い!原因と対策をカビ取りのプロが解説
「築年数の古い家に住んでいるけど、いくら換気してもカビの臭いが残ってしまう」
「中古の家を安く買えたのはいいけど、カビ臭さを感じて困っている」
古い家にお住まいの方でカビの臭いに悩んでいるという方はたくさんいらっしゃいます。
カビの臭いの原因が分かれば、それを取り除くことで臭いを消すことができますが、カビの発生箇所がわからず、対処ができないというケースもよくあります。
臭いの元を除去できないという事は、根本的な解決ができないので、ずっとカビ臭い家のままになってしまうでしょう。
また、カビは嫌な臭いを放つだけでなく、建物や住んでいる人の健康にも悪影響を及ぼす恐れがあるので、早急に対処することが重要です。
そこで今回、古い家がカビ臭い時の原因や対策について解説いたします。
発生源が分からずに困っている場合の対処方法についても紹介するので、カビの臭いにお困りの方は是非この記事を参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 古い家がカビ臭くなる原因
- 見つかりにくいのにカビが生えやすい場所
- カビ臭い時の応急処置方法
- カビ取り業者に依頼した方が良いケース
目次
1.そもそも“カビ臭い”とは一体何なのか?
“カビ臭い”というのは、カビの繁殖によって引き起こされる臭いのことで、鋼鉄の錆びたような臭いや湿った土の臭いに似ています。
このような臭いが家の中に漂っていると、不快な気分になる方も多いと思います。
では、何故そのような臭いが家の中に発生してしまうのでしょうか。
1-1.カビ臭はカビが繁殖する時の老廃物
カビは成長するために栄養を必要とします。
菌糸を伸ばし、周囲の有機物を分解して栄養源としますが、このプロセスによって様々な化学物質や代謝物が発生します。
そして、カビが繁殖する時に生成される老廃物が室内に放出されることにより、私たちはカビ臭さを感じることになります。
また、人間がカビ臭さを認識できている状況というのは、それだけカビが範囲を広げている可能性が高いということです。
そのためカビ臭いと感じたら、早急に原因を突き止めて、それを取り除く必要があります。
1-2.カビ臭い家にはカビが発生している可能性が高い
カビ臭さに悩まされている方の中には「家の中にカビは生えていないのに、カビ臭さだけある…」と困っている方もいらっしゃいます。
でも実際はカビが生えていないのではなく、見えない箇所にカビが発生している可能性が高いのです。
カビは繁殖しながら臭いを放つため、発生源であるカビを除去しなければ臭いを取り除くことはできません。
もしカビの発生箇所が見つからなくて困っているということであれば、5.見つかりにくいのにカビが生えやすい場所とはを参考にしてカビを探し出し、臭いの元を根本から除去しましょう。
1-3.カビ臭いと感じてもカビではないケースもある
カビ臭いと感じた場合でも、実はそれがカビの臭いではないというケースがあります。
他の物質や問題によって同じような臭いを引き起こすことがあるのです。
湿気の問題
カビ以外でも湿度が高い環境では、湿気そのものが特有の匂いを生み出すことがあります。
特に閉鎖的な空間や換気が不十分な場所では、湿気が蓄積し、カビの臭いに似た臭いが発生する可能性があります。
廃棄物やゴミ
家庭内で廃棄物やゴミが長期間放置されている場合、腐敗や発酵によって不快な臭いが生じることがあります。
排水管や下水の問題
排水管や下水の詰まりや漏れなどがある場合、水が滞留し、嫌な臭いが発生することがあります。
家具や建材の劣化
古い家具や建材が劣化し、特有の臭いを放つことがあります。
木材の腐敗や接着剤の劣化などが原因となり、カビに似た臭いが発生することがあります。
布類に染み込んだ臭い
しばらく洗濯していないカーテンなどの布製品には、タバコや汗、食べ物の匂いなどが染み込んでいて、それをカビ臭いと感じることがあります。
このように、家の中にはカビ以外にも嫌な臭いを放つものがたくさんあります。
ゴミが原因なら捨てることで臭いはなくなりますし、布類が原因なら洗濯すれば問題は解決するでしょう。
まずはカビが原因なのか、それ以外なのか、しっかりと判断するようにしてください。
2.カビ臭い家に住み続けると人体への悪影響もある
カビ臭い家に長期間住み続けると、人体に悪影響を及ぼす恐れがあります。
カビはアレルゲン物質を放出し、アレルギー反応や炎症を引き起こす可能性があります。
さらに、カビの胞子や代謝物が室内に浮遊し、吸引されることで呼吸器に影響を与える可能性もあります。
長期間にわたってカビにさらされると、喘息や気管支炎などの呼吸器疾患のリスクを高めてしまいます。
そして、カビにはマイコトキシンという有毒物質も存在し、吸引することで免疫系の機能低下や神経毒性、発がん性の影響も懸念されます。
「カビ臭いだけだし我慢しよう」などとは思わずに、カビの怖さを理解し、早急に対処するようにしてください。
3.古い家がカビ臭くなってしまう原因とは?
カビはある一定の条件が揃った場所に発生する物です。
その条件とは以下の4つです。
- 湿度(水分)
- 温度
- 栄養源
- 酸素
カビは結露で濡れている場所や高湿度の場所を好みます。
また適度に暖かい気温で、埃や汚れなどの栄養源がある場所では特に繁殖しやすいです。
では、古い家の場合どのようにしてこの条件が揃ってしまうのでしょうか。
3-1.経年劣化により雨漏りや結露が発生している
古い建築物は、時間の経過とともに劣化しているものです。
屋根や外壁の防水性能が低下し、雨水が侵入してきたり、結露が発生しやすくなったりすることが考えられるでしょう。
もし雨漏りによって室内に水が浸入したり、結露によって湿度が上昇したりしてしまうと、壁や天井、床などの表面に湿気がこもり、カビの繁殖が始まってしまいます。
また、古い家の内部の断熱性や換気の不備もカビの発生を助長する要素となります。
築浅の建物とは異なり、古い家ではこのようなことが起こりやすいため、定期的な点検と適切なメンテナンスが重要になってきます。
3-2.換気設備が整っていない
古い家は、最近建てられた住宅と比べて換気設備が不十分であることが多いです。
最近の住宅は新しい建築基準で建てられているため、24時間換気システムが義務化されています。
それによって、常に室内に新鮮な空気が供給され、湿気や有害物質を効果的に排出しています。
しかし古い家の場合、建築した時は現代のような高度な換気システムは存在せず、建築基準も現在とは異なっています。
そのため上手く換気がされずに湿気がこもり、カビが発生しやすい環境が整ってしまうことがあるのです。
3-3.空き家などで長期間使用していなかった
空き家など長期間不在だった家の場合は、入った瞬間にカビ臭いと感じることもあると思います。
人が住んでいる家なら定期的に換気が行われますが、空き家の場合は換気が不十分になりやすいです。
密閉された環境では湿気がこもりやすくなるため、カビの繁殖を助長してしまいます。
また、人が不在の家は掃除が行き届いていないことが多く、埃や虫の死骸など、カビの栄養源が蓄積しています。
その状態で、結露などの水分が発生すると、カビが繁殖しやすい環境が整ってしまうのです。
4.発生源を見つけて除去することでカビの臭いは消える
部屋の中に嫌な臭いが充満していると、換気したり、消臭剤を置いたりして、臭いを取り除きたくなると思います。
しかしカビが生えている場合は、臭いの元であるカビを除去しなければ、根本から改善することはできません。
もしカビの発生箇所が分かっているなら、すぐにカビ取りを行いましょう。
布製品や家具などの場合は、思い切って買い替えてしまうというのも一つの手です。
そして問題なのは、カビの発生箇所は分からないのに、部屋がカビ臭いというケースです。
その場合は、発生源を見つけるところから始めなければいけません。
カビの発生源が分からなくて困っているということでしたら、5.見つかりにくいのにカビが生えやすい場所とはを参考にして、カビの発生箇所を探してみてください。
5.見つかりにくいのにカビが生えやすい場所とは
カビは性質上、暗い場所や通気性が悪くて湿気が溜まるような場所を好みます。
そのため普段目につかないような場所に発生し、カビを見つけるのに苦労する方も多いのです。
ここでは、カビが生えやすいけど発見が難しい場所をいくつか紹介したいと思います。
- エアコンの内部
- 壁紙の裏側
- 浴槽エプロン
- 排水口
- トイレのタンクの中
- 押入れの奥
- 畳の裏側や床下
5-1.エアコンの内部
エアコンを稼働させた時にカビ臭いと感じるようなら、エアコンのフィルターや内部にカビが発生しているかもしれません。
エアコン内部は結露が発生したりして、湿度が高くなりやすい場所です。
また、エアコン内部には埃や微小な有機物が蓄積しやすく、これらがカビの栄養源となります。
水分と栄養源の条件が重なることで、カビが発生し、繁殖します。
カビが生えていること気付かずにエアコンを稼働させると、室内がカビ臭くなるだけでなく、部屋中にカビの胞子をばら撒くことになり、現在カビが発生していない場所にもカビが生えてしまうかもしれません。
そうならないためにも、こまめにフィルター掃除を行い、定期的に業者に依頼してエアコンのクリーニングを行ってもらうようにしてください。
5-2.壁紙の裏側
目につく位置にカビが発生していればすぐに気づけますが、家具などに接している壁の場合は発見が遅れやすいものです。
もし部屋にカビ臭さを感じたら、家具を動かして、家具の裏や壁にカビが生えていないか確認しましょう。
また、壁のカビの中でも特に厄介なのが、壁紙の裏に発生しているカビです。
普段壁紙をめくることはないので、とても気付きにくいのです。
壁紙の裏にカビが生えている場合は、以下のような状態になっていることがあります。
- 壁紙がめくれている
- 壁紙が膨らんでいる
- 壁紙が濡れている
また、塗装壁の場合でも、塗装の下にカビが発生しているケースがあります。
どちらにしても、壁紙や塗装を剥がさないとカビ取りが出来ないので、その場合はカビ取り業者に依頼することになるでしょう。
5-3.浴槽エプロン
「家の中で最もカビが生えやすい場所は?」と聞かれたら、お風呂場を思い浮かべる方が多いではないでしょうか。
そしてお風呂場の中で、よくカビを見落としてしまうのが浴槽エプロンです。
浴槽エプロンとは、バスタブの側面についているカバー状の部品のことです。
エプロンが外せるということを知らない方も多いため、つい見逃されてしまうのです。
(種類によってはエプロンの取り外しができない浴槽もあります)
もしお風呂場にカビが生えていないのにカビ臭いと感じたら、浴槽エプロンを外してみてください。
そしてカビが生えているようなら、通常のお風呂のカビ取りと同じようにカビ取り剤を使って除去しましょう。
5-4.排水口
お風呂場や洗面台、キッチンなどの水回りには大体排水口があります。
排水口は水や液体の排出を担う重要な部分ですが、その中は湿気がこもりやすく、通気性が悪い環境となっています。
特に、排水管やトラップなどの内部は暗く、見落とされやすいため、カビの発生に気付きにくいでしょう。
また、排水口の中には食べカスや髪の毛、石鹸カス、皮脂などの有機物が溜まってしまうことがあり、これらの有機物が湿った状態で放置されることでカビの発生リスクが高くなります。
手間にはなりますが、定期的に排水口の掃除を行い、自力で除去が難しい汚れは業者に依頼して取り除いてもらうようにしてください。
5-5.トイレのタンクの中
トイレがカビ臭いと感じるようなら、トイレのタンクの中にカビが発生しているかもしれません。
トイレのタンクは常に水が溜まっているため、湿度が高い環境です。
また、水垢や汚れが蓄積していて、カビの栄養源も豊富にあるため、カビにとって理想的な生育環境と言えます。
そしてタンクにカビが生えていると、水を流す時にトイレ全体にカビをばら撒く恐れがあります。
タンクのカビを除去することはカビ臭を消すだけでなく、トイレ全体のカビの予防にも繋がるので、定期的な清掃やメンテナンスを忘れないようにしましょう。
5-6.押入れの奥
押入れや納戸は閉め切っていることが多いため、通気性が悪くなります。
そのような場所には湿気が溜まりやすく、カビの繁殖に適した条件が整ってしまいます。
また、奥の方は詰めこまれた物によって死角ができるため、カビの発生を見逃しやすいです。
押入れや納戸にカビが発生すると、収納しているものがカビ臭くなり、最悪な場合カビが移って捨てなければいけなくなる可能性もあります。
押入れにカビ臭さを感じた場合は、一度中身をすべて出して、奥にカビが生えていないか確認するようにしてください。
5-7.畳の裏側や床下
畳の裏や床下は通気性が悪く、湿気がこもりやすい環境です。
床下は建物だけでなく地面の湿気の影響を受けますし、床下に湿気が溜まるとそれが畳にも影響を与えるでしょう。
和室にカビ臭さを感じるのであれば、まずは畳の裏側を確認してみてください。
そしてカビが生えているようならカビ取りするか、新しい畳と交換するようにしましょう。
また床下にカビが発生している場合は、自力でやるのは難しいので、業者に任せることをおススメします。
6.カビの発生源が見つからない時の応急処置
ここでは、カビ臭さを消すための応急処置について紹介します。
「来客予定があるから、なんとか臭いだけでも取り除きたい」という方などは是非参考にしてみてください。
とはいえ、応急処置はあくまで臭いを軽減させるだけで、根本的な解決にはなっていません。
カビの発生箇所が見つからないなど自力で対処できない時は、7.自力で対処できないなら放置せずにカビ取り業者に依頼するを参考にしてみてください。
6-1.換気をする
家全体がカビ臭い場合は、窓を開けて換気しましょう。
カビ臭い空気を外に出し、新鮮な空気を取り入れることで、カビの臭いが軽減します。
窓は1つ開けるだけだと、窓周辺の空気しか入れ替わらないので、複数個所の窓を開けるようにしてください。
そして換気はカビの臭いを無くすだけでなく、カビの発生を抑える役割もあります。
カビは湿気が多い場所や空気が滞留している場所に発生しやすいものです。
そのため窓を開けて換気することで湿気を外に逃がし、部屋全体の空気を循環させることが可能です。
カビの臭い対策だけでなく、カビ予防にも繋がるので、是非こまめに換気を行ってください。
6-2.消臭剤を使用する
室内のカビの臭いを軽減するためには、消臭剤を使用するという方法があります。
市販されている消臭剤や除菌剤の中には、カビの臭いに効果的な成分を含んでいるものがあります。
カビや菌を抑制する効果のあるものや、消臭効果が高いものを選ぶと良いでしょう。
また消臭剤だけだと臭いが消えるのに時間が掛かるので、6-1.換気をするで紹介した換気も一緒に行うことで、効率的に消臭できます。
6-3.空気清浄機を使用する
カビの臭いを軽減するために、空気清浄機を使用するという方法もあります。
空気清浄機には種類が様々ありますが、カビの臭いに困っているなら、消臭効果に優れた製品を選ぶことをおススメします。
また、空気清浄機を効果的に活用するためには、適切な設置場所を選ぶことも重要です。
カビの臭いが気になる部屋や近くに設置することで、空気中のカビやその他の臭いを取り除くことができます。
特に通気性の悪い場所や湿度の高い場所に設置すると効果的です。
そして注意してほしいのが、空気清浄機のメンテナンスです。
カビや汚れがフィルターに蓄積されると、効果が低下する可能性があります。
説明書などをよく読んで、定期的にフィルターの掃除や交換を行うようにしてください。
7.自力で対処できないなら放置せずにカビ取り業者に依頼する
6.カビの発生源が見つからない時の応急処置では、カビの臭いを軽減させるための応急処置について紹介しました。
しかしこの方法を行って臭いが軽減したとしても、カビは残ったままです。
カビは放置が続くと徐々に繁殖して悪化してきますし、カビの生えた家で生活していると病気を発症する危険もあります。
もしカビの臭いがしているのに発生源が見つからないということなら、カビ取り業者に依頼して、カビの調査と除去を行ってもらいましょう。
カビ取り業者なら、カビの菌数を計測する機械を使用したり、これまでの経験や豊富な知識をもとに、隠れた場所にあるカビを見つけてくれるでしょう。
また、自力でカビの発生箇所を見つけていたとしても、範囲が広かったり、高所に発生していたりすると、個人でカビ取りすることが難しいケースもあります。
そのような場合も、無理せずにカビ取り業者に依頼して、除去してもらいましょう。
ハーツクリーンは、これまでに10000件以上のカビの調査、5000件以上の施工実績があります。
その中には官公庁や上場企業、病院など、より高いレベルを求められる現場での経験も多数あります。
そして弊社には、これまでにも「カビ臭いのに、カビがどこに生えているのか分からない」というご相談がたくさん寄せられてきました。
その場合は、実際に現場に伺ってカビの調査を行い、カビの発生源を見つけ、カビ取りを行っております。
カビ取りだけでなく防カビもしっかり行っているので、カビの再発率は3年で5%以下と業界最高レベルの品質を提供しています。
家のカビの臭いにお困りの方や、カビが酷くて個人では除去できないという方は、是非一度ハーツクリーンまでご相談ください。
8.まとめ
今回は古い家がカビ臭い場合の原因や対策について解説しました。
古い家は、経年劣化によって雨漏りや結露が発生したり、換気設備が整っていなかったりして、カビが発生してしまうことがあります。
もしカビが発生している箇所が分かっているなら、すぐにカビを除去しましょう。
臭いの元を除去することで、カビ臭さから解放されるでしょう。
もしどこにカビが生えているのか分からないということであれば、以下の場所を確認してみてください。
- エアコンの内部
- 壁紙の裏側
- 浴槽エプロン
- 排水口
- トイレのタンクの中
- 押入れの奥
- 畳の裏側や床下
探してみてもカビが見つからなかった場合や、カビが酷くて自力では除去が難しい場合は、カビ取り業者に依頼することをおススメします。
カビ取り業者なら豊富な知識と経験や、専用の機械を使うことで、カビの発生源を見つけてくれるでしょう。
ハーツクリーンはこれまでに、「カビの発生箇所が分からないのにカビの臭いで困っている」というお客様の悩みをたくさん解決してきました。
徹底的にカビの原因や発生源を調べ、根本からカビの除去を行っているため、多くの方にご満足をいただいております。
カビは人々の健康を脅かす恐れがある怖いものなので、決して放置はしないでください。
ご自身やご家族の健康を守るためにも、少しでもカビの臭いが気になったら、是非弊社までご相談ください。
この記事が、カビの臭いで悩んでいる方の助けになることを願っております。