別荘をカビから守るための6つの対策と正しいカビ取り方法をプロが徹底解説
「別荘に久しぶりに行ったら、部屋の壁にカビが生えていた」
「せっかく別荘を買ったのにカビが酷くて行く気になれない」
近年リモートワークを導入する企業が増え、ネット回線さえあればどこでも仕事ができるようになったという方も多いと思います。
その影響もあり、都心からアクセスしやすい別荘地の需要が高まりました。
例えば東京から新幹線で1時間程度で行くことができる長野県の軽井沢では、コロナ前の2019年と比べて、住宅地の地価が上昇しました。
都会での生活と、自然豊かな場所での生活を両方送ることができるというのは、とても贅沢な暮らしと言えるでしょう。
しかし、別荘購入後にたくさんの方が頭を悩ませる問題があります。
それがカビです。
こまめに行き来できている時はまだいいのですが、長期間別荘を空けてしまうとカビが生えやすくなり、次に訪れた時に別荘がカビだらけになっていたということも考えられます。
そのような事態にならないためにも、しっかりとカビ対策をしなければなりません。
そこで今回、別荘のカビ対策について詳しく解説したいと思います。
カビが生えてしまった時の対処方法や、カビが生えた別荘を手放す時の最善の方法についても紹介するので、是非参考にしてみてください。
目次
1.別荘にカビが生える原因は「湿気」と「栄養源」
弊社には毎日たくさんのカビに関するお問い合わせがあります。
そして別荘のカビにお困りの方からのご相談もとても多いです。
別荘に限らず、セカンドハウスや空き家など、普段人が住んでいない家というのはカビが発生しやすい傾向にあります。
その理由としてはカビが発生する条件が揃いやすいからです。
カビが発生する4つの条件
- 湿度(60%以上)
- 温度(0~40℃)
- 栄養源(埃や虫の死骸など)
- 酸素
この4つすべてが揃っている場所にカビは発生します。
では、なぜ別荘にこの条件が揃ってしまうのでしょうか。
1-1.密閉状態で湿気がこもっている
普段から人が住んでいる家なら、人が出入りしたり、換気したりすることで外と室内の空気が入れ替わります。
また湿度が高いと感じたら、除湿機やエアコンを使用することで除湿することも可能です。
しかしは誰もいない別荘は換気が一切されないので、湿気がこもってしまいます。
そして除湿することもないので、その高湿度の状態が続きます。
カビは60%を超えたあたりから活動を始めますが、その湿度は高ければ高いほど繁殖する速度が速くなります。
例えば別荘の多い長野県軽井沢町は年間の平均湿度が80%前後で東京よりも10%以上高いです。
このように湿度の高い場所で換気も除湿もしない期間が続くと、カビの発生リスクが高くなってしまうのです。
1-2.長期間掃除していないためカビの栄養源がたくさん
誰もいない別荘は長期間掃除をされないため、埃などが溜まっていきます。
するとカビはそれを栄養にして繁殖し、範囲を広げていきます。
そして厄介なのが、カビは少量の栄養源でも繁殖できてしまうということです。
別荘の管理を委託していて掃除を行ってもらっていたとしても、少量の汚れで繁殖できるカビを完全に食い止めることはできません。
こうしてカビは栄養源を吸収しながら生育してしまうのです。
1-3.自然豊かな場所の周りにはカビが多い
別荘と言えば、自然豊かな場所に建てる方がほとんどだと思います。
森林に囲まれた場所なら、静かで、空気も美味しくて、リフレッシュできるでしょう。
しかし、自然豊かな場所というのは、実はカビが発生しやすいと言われています。
土壌にはたくさんの微生物が生息していて、その中にカビもいます。
土の中で繁殖したカビが植物に移り、そこから風に乗ってカビの胞子は運ばれていきます。
自然が多い場所にはカビの胞子がたくさん飛んでいるため、その近くの建物はカビが生えやすい傾向にあります。
そのため別荘は他の建物と比べてカビが生えやすくなってしまうのです。
2.別荘のカビを防ぎたい!プロが教える6つのカビ対策
1.別荘にカビが生える原因は「湿気」と「栄養源」でお伝えした通り、別荘は他の建物と比べてカビが発生しやすい傾向にあります。
そのためしっかりとカビ対策をしなければ、久しぶりに別荘を訪れたらカビだらけになっていた…という事態になってもおかしくないのです。
カビは「湿度」「温度」「栄養源」「酸素」の4つが揃った場所に発生するため、どれか1つでも欠けさせられるようにすることがカビ対策では重要です。
2-1.使用前にエアコンの掃除を行う
暑い時期や寒い時期は、到着してすぐにエアコンを使用したくなるでしょう。
しかし、もしエアコンの中にカビが発生していた場合は、稼働させることで部屋中にカビをばら撒くことになってしまいます。
カビの胞子は目に見えないほど小さいので、その時は気付かないですが、次に別荘を訪れた時にカビだらけになっていたということもあり得ます。
それを防ぐためにも、久しぶりに訪れた時は最初にエアコンの掃除を行いましょう。
ちなみに個人で掃除できるのは、フィルターと吹き出し口のみです。
それ以上掃除をしようとすると故障の原因になってしまいます。
個人で行う場合は以下の記事を参考にしてください。
参考:エアコンの安全なカビ取り方法|確認すべき注意点やカビ予防法まで解説
もし徹底的にエアコンを綺麗にしたい場合は、業者に依頼するようにしましょう。
2-2.濡れたままにして帰らない
水回りなど濡れたままにしていると、その場所にカビが発生しやすくなります。
また濡れている場所の周りは湿度が高くなりやすいので、部屋全体のカビの発生リスクも高まります。
別荘から離れる前に、濡れている場所はしっかりと拭き取るようにしてください。
またお風呂は前日の夜には済ませておいて、帰宅するまでの間に乾燥させるようにしましょう。
そして窓が結露しやすい場合は、結露防止シートや結露防止スプレーなどを活用して、結露が発生しないようにしてください。
2-3.別荘を離れる直前に掃除する
カビは埃や汚れなどの栄養源がある場所に発生するため、掃除はとても大事です。
別荘に滞在していると、食べカスや髪の毛などが落ちて汚れてしまうので、帰る直前に必ず掃除を行いましょう。
掃除機をかけて埃や髪の毛を除去し、テーブルや床などの汚れを拭き取ってください。
またキッチンやお風呂場の排水溝は特に汚れやすいので、徹底的に綺麗にしましょう。
そして掃除した後は水気を取ることを忘れないでください。
2-4.常に除湿できるようにする
カビ予防においてとても大切なのが湿気対策です。
そして別荘は普段人がいないためその湿気対策をするのが難しいというのが、カビが生えやすい要因でしょう。
常に除湿しているのが一番ですが、使用していない別荘で除湿機を稼働させ続けるというのは電気代もかかるので難しいと思います。
そこでおススメしたいのが、自動制御を搭載した除湿機です。
除湿機によっては湿度が60%以上になると稼働して、下回ると停止するというものがあります。
カビは湿度が60%以下の場所だとほとんど活動できないので、これだけでもカビのリスクが大幅に減ります。
必要最低限の電気代でカビの発生を抑えることができるのでお勧めです。
おススメの除湿乾燥機
住まい向け除湿乾燥機 『カライエ』
出典:ダイキン
2-5.極力物を減らす
物がたくさん置いてあると、通気性が悪くなり、空気が滞留します。
そのような場所には埃や湿気が溜まりやすいため、カビが発生する条件が揃ってしまうのです。
また、物が多いと掃除をするにも手間がかかり、汚れが残ってしまうことがあります。
それを防ぐためにも、別荘には必要最低限の物だけを置くようにしてください。
2-6.家具と壁の間に隙間をあける
2-5.極力物を減らすでもお伝えした通り、空気が滞留する場所には埃や湿気が溜まりやすくなります。
そして家具を壁にピッタリとくっつけていると、そこに空気が滞留する為、家具の裏や壁にカビが発生してしまうことがあります。
そうならないためにも、家具と壁の隙間を数センチでいいのであけるようにしてください。
それだけで通気性がよくなり、カビの発生を抑えることができます。
3.徹底的にカビを防止するなら防カビコーティング
カビは生えてから除去するのは大変なので、カビが生える前に対策を行うことが重要です。
しかし離れた場所にある別荘のカビ対策を行おうとしても、できることに限界があるため、完全に防ぐというのは難しいと思います。
そこでおススメしたいのが防カビコーティングです。
防カビコーティングは、カビが付着するのを防ぎ、もし付着しても繁殖するのを抑制してくれます。
また弊社の防カビコーティングは、ホルムアルデヒド等を分解する効果や抗ウイルスの効果もあります。
そのため、カビ対策だけでなくシックハウス症候群の予防にもなります。
カビが生えやすい別荘だからこそ、プロに任せてしっかりと対策を行いましょう。
4.別荘にカビが発生した時の除去方法【消毒用エタノール】
続いて、別荘にカビが生えてしまった時の対処方法について紹介します。
お風呂場などの水回りにカビが発生した場合は市販のカビ取り剤を使用できますが、壁や天井、家具などにカビが発生した場合は市販のカビ取り剤の使用はできません。
市販のカビ取り剤には毒性の強い水酸化ナトリウムという成分が含まれているため、最後に水で洗い流せない場所で使用するとその成分が残って体に悪影響を及ぼす危険があります。
本来であれば、5.別荘にカビが発生した時の除去方法【プロ用のカビ取り剤】で紹介するカビ取り剤を使用していただきたいところですが、「別荘に到着したらカビが生えていた。今すぐにカビ取りしたい」というケースもあるでしょう。
そのような時は、消毒用エタノールを使用してカビ取りするようにしてください。
健栄製薬 消毒用エタノール
出典: amazon
ドーバー パストリーゼ77
出典:ドーバー酒造株式会社
4-1.事前準備・注意事項
用意するもの
- 消毒用エタノール
- スプレーボトル(必要な場合)
- 雑巾
- マスク
- ゴム手袋
カビを吸い込んだり、手が荒れたりするのを防ぐためにも、マスクやゴム手袋を身に付けましょう。
注意事項
- 換気する
- 目立たない場所で試してから作業する
カビ取り作業中にカビの胞子を吸い込む恐れがあるため、必ず換気をしながら行ってください。
目立たない場所で試して、問題なければカビ取り作業を行うようにしましょう。
4-2.カビ取り手順
①雑巾で埃や表面のカビを取り除く
スプレータイプではない消毒用エタノールを使用する場合は、空のスプレーボトルに注ぎ入れてください。
雑巾に消毒用エタノールを吹きかけて、その雑巾で付着している汚れや大まかなカビを取り除きましょう。
②消毒用エタノールを吹きかける
カビとその周辺に消毒用エタノールを吹きかけてください。
③しっかりと乾かす
15分ほど放置したあと、残っている消毒用エタノールを雑巾で拭き取ります。
それからしっかりと乾かしてください。
5.別荘にカビが発生した時の除去方法【プロ用のカビ取り剤】
消毒用エタノールは揮発性が高いため、完全に死滅する前に蒸発してしまうことがあります。
また漂白効果もないので、カビの色素が残ってしまうことがあるでしょう。
そういう時に使用していただきたいのが、カビ取りマイスターキットです。
カビ取りマイスターキットはカビ取り業者が使用している液剤を誰でも使えるように改良した商品のため、カビの殺菌力が高くなっています。
そして安全性を重視して開発された液剤なので、市販のカビ取り剤のように水酸化ナトリウムなどの毒性の強い成分は含まれていません。
また、液剤は食品添加物由来のものなので、分解されやすく、壁や家具など水で洗い流せない場所でも使用することができます。
そしてこのキットの中には防カビ剤も含まれているため、カビ取りだけでなく、カビの再発も防ぐことが可能です。
今回はこちらのライトキットを使用したカビ取り方法を紹介します。
5-1.事前準備・注意事項
用意するもの
- カビ取りマイスターのライトキット(除カビ剤・防カビ剤・ハケ・カップ)
- 雑巾
- スプレーボトル
- マスク
- ゴム手袋
- ゴーグル
- 長袖の服(色落ちしても問題ないもの)
作業中はカビの胞子が舞ったり、液剤が飛び散ったりする恐れがあるので、マスク、ゴム手袋、ゴーグル、長袖の服を身に付けてください。
注意事項
- 換気する
- 他の液剤と混合しない
- 目立たない場所で試してから作業する
- 鉄部に除カビ剤が付着したら拭き取る
カビ取り作業中は換気を行い、他の液剤と混ぜるようなことはしないようにしてください。
液剤には漂白効果があるため、目立たない場所で試して問題なければカビ取り作業を行いましょう。
また、鉄部に除カビ剤が付着すると錆びる可能性があるので、付着したらしっかりと水拭きするようにしてください。
5-2.カビ取り手順
①硬く絞った雑巾で埃を取り除く
硬く絞った雑巾で付着している埃や汚れを取り除いてください。
②除カビ剤を塗ってしばらく放置する
カップにカビ取り剤を注ぎ入れて、ハケを使って除カビ剤を塗布します。
ハケは下から上に向かって動かし、液剤が垂れてしまった場合は跡が残らないように雑巾で拭き取ってください。
カビ取り剤が浸透するまで10~30分ほど放置します。
③雑巾でカビ取り剤を拭き取る
硬く絞った雑巾でカビ取り剤を拭き取った後、自然乾燥させます。
④防カビ剤を吹きかける
スプレーボトルに防カビ剤を注ぎ入れて、カビ取りした箇所に噴霧してください。
そのまま自然乾燥させて終了です。
6.再発を防ぎたいならカビ取り業者に徹底的に除去してもらう
カビは菌なので、少しでも残っているとそこから再び繁殖していきます。
普段住んでいる場所でカビが再発した場合はすぐに気付けるのでまだいいのですが、別荘のように長期間不在の場所で再発すると、気付いた時には広範囲に渡っていて手がつけられなくなっていたというケースもあります。
そうならないためにも、カビを徹底的に除去することが大切です。
もし個人で完全に除去できないほど広がっている場合は、業者に依頼してカビ取りしてもらうのがいいでしょう。
ちなみに良いカビ取り業者というのは以下の項目に多く当てはまる業者です。
□施工件数が多く、実績がある
□カビの知識が豊富である
□カビ取り後に再発防止のアドバイスをくれる
□数値などを用いて分かりやすく説明してくれる
□カビ取り剤にこだわっている
□防カビに力を入れている
□明朗会計である
ハーツクリーンはこれまでに10000件以上のカビの調査と、5000件以上の施工の実績があります。
病院や官公庁、上場企業など高い技術が求められる現場での経験も豊富です。
また、海外の国立大学と提携してカビ取り剤を自社開発し、液剤の独自性と施工方法が認められ世界初のカビ対策工法として特許取得もしております。
そして、別荘は普段人が住んでいないという環境からカビが発生しやすいため、カビの除去だけでなく防カビも重要です。
弊社は防カビにも力を入れており、カビの再発率は3年で5%以下と業界最高レベルの品質を提供しております。
他のカビ取り業者に依頼したのに再発してしまったという方も、諦めずに是非弊社にご相談ください。
カビ取り、防カビだけでなく、カビを防止する為のアドバイスもさせていただきます。
7.別荘の売却を検討しているならカビ専門宅建士に相談する
別荘を購入してみたものの、「あまり使う機会がないから売却したい」「別の別荘に買い替えたい」と考えている方もいらっしゃるでしょう。
そして売却するなら、出来る限り高く売りたいと考えると思います。
しかしカビが生えた家というのは、見栄えが良くない為、買い手が付きにくいということがあります。
そんな時はカビ対策専門の宅建士に相談するのが一番です。
健康すまい情報館は、カビ対策のプロであるハーツリッチ(ハーツクリーン)と不動産のプロであるフェイス住販が提携した日本初のカビ対策の不動産業者です。
カビが生えた別荘をそのまま売却するのではなく、カビ対策リフォームをすることで高値で売却しやすくすることができます。
健康すまい情報館なら、カビ対策リフォームと売却をワンストップで行うことができるので、スムーズにお取引を進めることが可能です。
また、もし買い替えをお考えの場合は、弊社独自のシステムであるカビ発生リスク予測システムをもとにカビにくい別荘探しができます。
そして入居前に防カビコーティングを行うことで、更にカビが発生しにくくなります。
カビが生えた別荘を売却したい方、カビが生えない別荘を探したい方は、是非健康すまい情報館をご利用ください。
8.まとめ
今回は別荘のカビを防ぐための対策を中心に解説してきました。
別荘は長期間不在になることが多いため、湿気がこもったり、埃などのカビの栄養源が溜まりやすい傾向にあります。
普通の住宅と比べてもカビが発生しやすいので、しっかりと対策を行うようにしましょう。
重要なのは湿度を下げて、カビの栄養源を絶つことです。
とはいえ、遠方にある建物のカビを予防するというのはとても難しいことなので、個人でできるカビ対策には限界があります。
そこでおススメしたいのが防カビコーティングです。
カビが生える前にコーティングしておけば、カビが付着するのを防ぐことができますし、付着したとしても繁殖するのを抑制してくれます。
もしすでにカビが発生しているのであれば、カビ取りをしてから防カビコーティングをするようにしましょう。
ハーツクリーンでは、カビの除去と防カビコーティングの両方を行っております。
別荘の施工経験も多数あるため、別荘のカビにお悩みの方のお力になれると思います。
別荘やセカンドハウスのカビにお困りの方、カビが生える前に防カビを行いたい方は、是非一度ハーツクリーンまでご相談ください。
そして別荘を売却したい方、これから別荘を購入したい方は是非健康すまい情報館をご利用ください。
カビが生えた別荘でもカビ対策リフォームをすることで通常よりも売却しやすくすることが可能です。
また弊社独自のカビ発生リスク予測システムをもとにカビにくい別荘探しを行い、入居前に防カビコーティングをすることで更にカビを発生しにくくすることができます。
まだ別荘の売却や購入をするかどうか悩んでいるという方も、是非一度お申込みいただき、無料ヒアリングをお試しください。
この記事によって、別荘のカビにお困りの方がカビの悩みから解放されることを願っております。